
【2020.1.26更新!】
日本が生んだサムライカード「JCB」
かつては「日本で決済するならJCB」と言われた程にどこもJCB一色でしたが、2019年現在は使用できない店舗も一定数存在しているようです。
具体的に利用できない店舗はどこなのか、また使えない理由は何なのかを今日はまとめてみました。
具体的に使用不可なところは…?
JCBをメインカードにして初めて使えない店に出くわした。クレジットが使えないわけじゃなくてVISA、Master、Amexは使えるのにJCBは不可。しかもチェーン店。日本国内ならVISA以上に使えると思ってたのに…。
— Jun@祝ザ・クラスホルダー (@jun_34) June 15, 2017
JCB使えないところ多くない?もう二度とJCBでカード作るのやめよ。
— あひる (@boyisy) January 14, 2020
「JCBだけ使えない」という文言をTwitterなどでちらほら見ますが、具体的にはどこが使えないのでしょうか。
チェーン店

大型チェーン店では、回転寿司チェーン「あきんどスシロー」が使えないことで有名のようです。この他、マックデリバリーなどもありました。
・スシロー VISA / Master
・ブロンコビリー VISA / Master / DCカード等NICOS系
2015年12月1日からJCB・Dinners・AMEX・DISCOVERが使用不可に
・いきなりステーキ JCB系/AMEX使用不可に
これまでは使えていましたが、一部店舗でJCB系(クイックペイ含む)、及びAMEXのカードが利用できなくなっている店舗があるようです。
ネット系サービス
ネット系サービスも使えない店舗があります。
Twitterとの親和性が高いからか、特に創作系のBOOTHやFantiaで使えないことを嘆くツイートをよく見かけました。
・BOOTH VISA / Master / (JCB利用にはPaypalが必要)
VISA、MasterCardがご利用いただけます。JCB、アメリカン・エキスプレスは「PayPal」を選択するとご利用いただけます。
出典:https://booth.pixiv.help/hc/ja/articles/利用できるクレジットカードはどんな種類がありますか-
・Fantia VISA / Master
・CyStore VISA / Master / AMEX
・シュフティ VISA / Master
・電気工事士試験 VISA/Master/Diners
・ラクマ VISA / Master / (トヨタファイナンス・ポケットカード・楽天カードでのJCBは利用可能)
・ Master of epic VISA / Master
・treat VISA / Master
申し訳ございません。現在トリートはVISA/MASTER、ドコモ払い、Apple Pay(MASTER)に対応しており、JCBカードは非対応となります。対応の際にはご案内いたしますので、ご理解いただけますと幸いでございます。
— トリートスタッフQ (@treat_staff) February 19, 2020
固有カード専属(と思われる店)

・コストコ Master
2017年までAmex専属でしたが、マスターカードへと切り替わりました
関西圏ローカル
・住友病院 VISA / Master / J-Debit
・京都国立近代美術館 VISA / Master / 中国銀聯
・スーパーフレスコ VISA / Master / 中国銀聯
・魚輝水産 VISA / Master
※店舗によってクレジットカード自体の取扱が可能かどうかが異なるようです。草津店・柱本店などで「当店ではクレジットカードをご利用いただけます。※JCB、アメリカンエクスプレスを除く」の文言を確認しています。
関東圏ローカル
・サウンドハウス VISA/ MasterCard
・日本未来科学館 VISA/ MasterCard/ 中国銀聯/ Suica
・東京オリンピック2020 観戦チケット VISA
沖縄圏ローカル
・タウンプラザかねひで VISA/ MasterCard / 中国銀聯
北海道圏ローカル
・ 旭岳ロープウェイ VISA / Master / 中国銀聯
近年使用可能になった店舗
2017年ごろまでは以下の店舗も使用不可でしたが、2018年になって使用可能になった店舗がちょこちょこと増えてきているようです。
・マックデリバリー VISA / Master
Webまたはアプリでのご注文時にクレジットカード払いが可能でございます。クレジットカードは、VISA、MasterCardのみの取り扱いです。
出典:http://www.mcdonalds.co.jp/cservice/q.193.mcdelivery/
これまでは使用不可でしたが、2019年10月頃から使用可能となったようです。
・オタマート VISA/Master (2018年よりJCBに対応)
・ガルパンギャラリー VISA/Master/Diners/AMEX (2018年4月よりJCBに対応)
https://twitter.com/oaraigpg/status/989118299882508288
・ニンテンドーeショップ VISA/MasterCard / (2018年5月よりJCBに対応)
・COMIC ZIN VISA / MASTER / NICOS / DC / MUFG Card (2018年7月よりJCBに対応)
【通販・お知らせ】ご利用可能クレジットカードが増えました!新たに「JCB/ダイナース/アメリカン・エキスプレス」がお使いいただけます!どうぞご利用ください!(メンテナンスは終了いたしました。ご不便をおかけしました)
— COMICZIN (@comiczin) July 9, 2018
・モスバーガー VISA/ Master / 中国銀聯 / JCB / AMEX / Dinners
こちらのページによると対応を開始した模様です。2019年3月26日からとのこと。
・レノボ直販サイト VISA / Master / AMEX/ JACCS
何故「JCBだけ」が使えないのか?

「日本発のクレジットカードブランドかつ日本国内での決済」であるにも関わらず、JCBだけ採用を見送る理由としては、加盟店手数料が高いという理由が挙げられます。
クレジットカードの加盟店手数料は業種ごとに異なり、また内々の情報になるのでハッキリとした出典はないのですが、例えば決済機能そのものを提供するようなサービスからはこう示されています。
「PAY.JP」数行のコードでウェブサイトに決済機能を導入できるサービス。初期費用や月額費用はかからず、決済手数料のみで利用できる。
6ブランドに対応し、決済手数料はVISA・MasterCardが3.0%、AMEX・JCB・Diners・Discover Cardが3.6%で提供する。加盟店審査があるが、最短2日で利用できるという。出典:http://shopping-tribe.com/news/21764/
ブランドごとに手数料の差がある例として、BASEの決済サービスである「Pay.jp」では、VISA・Masterが3.0%、JCBやAMEXなどが3.6%…と書かれています。
このことから、やはりJCBの手数料が高額な説が濃厚となっています。
日本発のブランドなのになんでこんなに使えない所が多いのJCB。行く先々で使えるかどうかびくびくするわ
— あーさー (@chappy3734) June 19, 2017
「日本で決済するし、日本企業のクレジットカードだからどこでも使えて安心」…というわけではなさそうです。
使えない場合の回避策
長期的にはVISA/Master Cardをもう一枚契約することをオススメしますが、とりあえず使えない時の代替回避手段としては
・コンビニで売っているVISAプリペイドカードを使用する
・スマホでkyashカードを作る(ネットサービスのみ)
・スマホでバンドルカードを作る(ネットサービスのみ)
があります。

そういう事情もあってJCBのシェアが低い…

現在、クレジットカードブランドの国際シェアはVISAが55%、Master Cardが26%、AMEXが3%と8割をアメリカ勢に取られ、我らがサムライカード「JCB」のシェアは僅か1.2%に留まります。

これはすなわち、日本国内でのクレジットカード決済のうち80%近くがアメリカの企業を介して行われ、かつアメリカに決済手数料を取られ続けていることを意味します。
ロシアではJCBが拡大中

一方でロシアでは、2017年にロシアがウクライナのクリミア半島に侵攻したことを受け、アメリカが発動した経済制裁でVISAやMaster Cardなどのアメリカ系企業決済が使えず、和製のJCBカードが普及し始めているのだそうです。
アメリカの経済制裁でVISAやMaster cardが使えないと理由でロシアではJCBが流行ってるという話、めっちゃ好き。
— すぎちゃん (@sugjchan) February 21, 2019
ロシア鉄道の券売機でも、地方のショッピングモールでも、昨年から急速にJCBのマークが増えている。日本人には大変便利。加えてルーブル安の今、ロシア旅行はオススメですよ! #ステマ #ロシア #JCB pic.twitter.com/vo48hE7HQU
— Jun / Джюн (@hitononaka) August 13, 2016
JCB、ロシアの極東銀行と提携し、カード発行および加盟店網を拡大
https://www.global.jcb/ja/press/00000000162634.html
ロシア農業銀、パナソニックと提携したJCBカードの発行を開始:ロシア初の試み
https://jp.sputniknews.com/opinion/201807265161122/
ロシアでのシェア拡大はアメリカと同じ構図で、ロシアの決済を日本企業が決済手数料として得られるメリットがあります。
JCBには頑張ってほしいが…
クレジットカードブランドは今やアメリカ(VISA/Master/AMEX/DISCOVER)と中国(中国銀聯)と日本(JCB)しかありません。
日本人として、世界で3国しか持っていないクレジットカードブランドを誇りに思いますし、JCBカードにはもっと日本人も利用しやすいようなカード施策を行ってほしいところです。

とはいえ、JCBカードは正直上に挙げたように使いづらいのもまた事実なので、しばらくの間は同じ日本製の三井住友VISAカード/Masterカードの2枚持ちをオススメします。