鉄道ファンや一般利用客にとってはもはやおなじみとなった交通系ICカード。
そんなICカードですが、
「みんなどのカードをみんな使ってるの?」
「私の持っているICカードはどれぐらい使われてる…?」
と、考えたことのある方も少なくないのではないでしょうか。
当サイトでは継続的にICカードのシェアをお伝えしていますが、今回3年ぶりに、鉄道系ICカードランキングをまとめました!
ランキング要素には売上、ネイティブユーザー数など色々ありますが、当サイトでは最もシンプルに「発行枚数」でランキングを作っています。
また、「発行枚数」だけでは買って使っていないという枚数も含みますので、ここでは使いやすさの指標である「加盟店数」もあわせてランキングに掲載しました。
それでは、今年のランキングを見ていきましょう。(データは2024年7月末時点でのものです)
PASMOが不調…
順位 | カード名 | 加盟事業者 | 発行枚数 | 昨年比 | 加盟店数 |
1位 | Suica | JR東日本 | 1億348万枚 | +703万枚 | 66万7,000店 |
2位 | PASMO | 関東私鉄 | 4,391万枚 | +68万枚 | 49万9,820店 |
3位 | ICOCA | JR西日本 | 3,343万枚 | +393万枚 | 25万2,370店 |
出典:一般社団法人 金融財政事情研究会『月刊消費者信用』(2024年9月号)
上位3社のランキングは変わりませんが、PASMOの発行枚数の伸びにブレーキがかかっています。おそらくこれはICカード発行停止措置によるものとみられます。
2023年から半導体不足により、PASMOの一般カードの発行が止まりました。この関係で、PASMOの伸びが鈍くなっているものとみられます。
その間に、モバイル化を達成したICOCAが徐々に迫っており、残り1,000万枚の差まで来ています。
PiTaPaが初めて減少
順位 | カード名 | 加盟事業者 | 発行枚数 | 昨年比 | 加盟店数 |
4位 | manaca | 名鉄・ 名古屋市交通局 |
922万枚 | +55万枚 | 5万3,112店 |
5位 | nimoca | 西日本鉄道 | 551万枚 | +35万枚 | 6万9,200店 |
6位 | SUGOCA | JR九州 | 443万枚 | +35万枚 | 18万3,000店 |
7位 | TOICA | JR東海 | 400万枚 | +29万枚 | 15万2,870店 |
8位 | Pitapa | 関西私鉄 | 334万会員 | +-0万会員 | 6万店 |
9位 | Kitaca | JR北海道 | 231万枚 | +18万枚 | 6万5,400店 |
10位 | はやかけん | 福岡市交通局 | 221万枚 | +22万枚 | 1,323店 |
出典:一般社団法人 金融財政事情研究会『月刊消費者信用』(2024年9月号)
長らく7位だったJR東海のTOICAが、今年はPiTaPaを抜いて6位に浮上しています!
また、福岡市交通局の「はやかけん」もじわじわ発行枚数を上げており、Kitacaを追い抜きそうな勢いです。
【参考】その他ICカードのデータ
順位 | カード名 | 加盟事業者 | 発行枚数 | 昨年比 | 加盟店数 |
1位 | 楽天Edy | 楽天 | 1億6,800万枚 | +900万枚 | 87万カ所 |
2位 | WAON | イオン | 1億344万枚 | +538万枚 | 84万8,000カ所 |
3位 | nanaco | セブン&i | 8,249万枚 | +269万枚 | 81万8,600店 |
専業系・流通系など、鉄道系以外のICカードも入れるとこんな感じ。
電子マネー全体での王者は長らく楽天Edyの天下が続いていますが、ここに来てWAONがかなり発行枚数を上げ始めており、Suicaとは4万枚の差、楽天Edyとは6,500万枚の差まで迫っています。
まとめ
昨今ではVISAtouchなど、クレジットカードのままで乗降できるタイプも増えており、ここまで一興だった交通系ICカードにも陰りがみられます。
また、高コストなどを理由に広島や熊本ではICカードの採用を取りやめるところも出始めました。
今後、交通系ICカードの伸びはそこまで期待できないかもしれませんねぇ…」
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