鉄道ファンにとっても、そして一般利用客にとっても重要度が増してきているICカード。
そんなICカード、「どこが一番多いの?私の持っているICカードは…?」と思われた方も少なくないのではないでしょうか。
【追記】最新年度版はこちらから
ICカードのランキングには売上、ネイティブユーザー数など色々ありますが、今回は最もシンプルに「発行枚数」と「加盟店数」でランキングを作りました。
「発行枚数」は、買って使っていないという枚数も含みますので、ここでは使いやすさの指標である「加盟店数」もあわせてランキングに掲載しました。
それでは、見ていきましょう。
トップはやはりSuica
順位 | カード名 | 加盟事業者 | 発行枚数 | 加盟店数 |
1位 | Suica | JR東日本 | 6,371万枚 | 21万6850店 |
2位 | PASMO | 関東私鉄 | 3,399万枚 | 5万2,870店 |
3位 | ICOCA | JR西日本 | 1,567万枚 | 5万4,629店 |
出典:一般社団法人 金融財政事情研究会『月刊消費者信用』(2017年9月号)
トップ3のカードは、おおよそ沿線エリアの人口通り、Suica・PASMO(首都圏)、ICOCA(近畿・西日本)…という感じ。
特にSuicaの加盟店舗数は21万店と圧倒的。2位以下を大きく引き離しています。
3位のICOCAは近畿圏以外にも広島や北陸で使えるエリア的な広さもあるのか、発行枚数に対して加盟店舗数が多いのが特徴です。
4位には名古屋のmanaca!
順位 | カード名 | 加盟事業者 | 発行枚数 | 加盟店数 |
4位 | manaca | 名鉄・名古屋市交通局 | 565万枚 | 1万4,900店 |
5位 | nimoca | 西日本鉄道 | 328万枚 | 9,690店 |
6位 | Pitapa | 関西私鉄 | 310万枚 | 2万6,000店 |
7位 | TOICA | JR東海 | 242万枚 | 1万9,590店 |
8位 | SUGOCA | JR九州 | 220万枚 | 2万9,000店 |
9位 | Kitaca | JR北海道 | 118万枚 | 1万3,600カ所 |
10位 | はやかけん | 福岡市交通局 | 99万枚 | 410店 |
出典:一般社団法人 金融財政事情研究会『月刊消費者信用』(2017年9月号)
トップ3は大方の予想通りでしたが、4位以下はかなり意外な結果となりました。まず4位は名鉄と名古屋市営交通局が採用しているmanacaがランクイン。続く5位には西鉄のnimocaが登場しています。
沿線人口では首都圏に続く二番手に位置するはずの関西私鉄系PiTaPaは6位。クレジットカードと同じ審査を経て発行されることもあり、容易に発行できないことも加味する必要がありますが、それでもmanacaが1.8倍多い(=1人1.8枚持つ人がそこまで多いか…?)ことを考えると少し弱い印象です。
近年は南海・京阪、そして我らがOsaka Metro(大阪メトロ)もICOCAの採用を始めていることから、シェアはここで止まってしまいそうです。
JRか私鉄か
また、同一エリアでもJR勝つか私鉄が勝つかは変わってきます。都市圏別に並べると、最も多いカードは次の通り。
大阪経済圏:ICOCA(JR西日本)
東京経済圏:Suica(JR東日本)
名古屋経済圏:manaca(名鉄・名古屋市営地下鉄)
福岡経済圏:nimoca(西鉄)
札幌経済圏:Kitaca(JR北海道)
大阪ではJR西日本のエリアそのものが広いこともあり、ICOCAが優勢でした。
総評:Suicaが多分最強
いかがでしたでしょうか。まあ予想通りSuicaがトップでしたね。
交通系ICカードでは唯一Apple Payなどのモバイル決済にも対応していることから、首都圏以外でもSuicaの利便性は高く、携帯で改札を通るなら必須となります。
大阪でもそれは同じで、今後Suica以外の各カードがモバイル決済に対応させない限り、じわじわとその差は開いていくものと思われます。