三菱UFJフィナンシャルグループのクレジットカード「三菱UFJニコス」。
この名前からニコス(Nicos)を消し、「三菱UFJカード」に変更すると日本経済新聞がリークしています(公式発表はまだありません)
事実とすれば、バブル初期から30年に渡って続いた「ニコス」ブランドが消滅することになります。
業界の顔役
ニコスブランドは、創業40周年にあたる1991年10月に誕生。
当時取扱高1兆944億円で業界4位のポジションに付いていた日本信販が、顧客に持たれていた堅いイメージを払拭するために導入しました。
Nicosの名前は「New Integrated Communication System(新しい統合通信システム)」の略称で、かつNとSは日本信販の意味も含ませたものです。
参考までに、1990年当時のクレジットカード取扱高は以下の通り。
1位:JCBカード
2位:VISAジャパン
3位:UCグループ
4位:ニコスカード
長らく信販系最大手として君臨し、三和銀行らと共同で「JCBカード」を設立するなど業界の顔でもありました。
しかし、2002年に幹部ら8人が逮捕されたことで経営陣が刷新されると共に、2004年にはかつてJCBの共同設立を行ったUFJグループ(旧三和銀行)の傘下となります。
2007年、親会社のUFJ銀行と東京三菱銀行の合併でクレジット会社も再編され、三菱系のDCカードと合併、「三菱UFJニコス株式会社」となったのでした。
関連リンク
参考文献
日本経済新聞「三菱UFJニコス、「三菱UFJカード」に ニコスの社名に幕」
金融財政事情研究会「月刊消費者信用 9(9)(102)」,1991年9月